子どもの「むし歯」を徹底調査!むし歯がない家庭がしている工夫や専門家のアドバイスをご紹介

夏休みに入り、子どもが家にいる時間が増えたことで食習慣が変化しますよね。家にいると、ついお菓子を食べることが多くなり「むし歯」のリスクを考える家庭も多いのではないでしょうか?

モンデリーズ・ジャパン株式会社は、夏休みに向けて「家族の歯の健康に関する実態調査」を実施しました。
調査から見えてきた家族の食習慣とオーラルケアへの悩みから、そこに潜む“むし歯リスク”やアドバイスを、日本大学歯学部の宮崎真至教授に伺いました。宮崎教授のコメントと共に、ぜひ今一度口内の健康について家族で見直しましょう!

目次

長期休みやコロナ禍で自宅時間が増加すると“むし歯リスク”が増える⁉︎

【普段のご家庭・ご自宅での様子】について質問したところ、「コロナ禍で子どもが自宅にいる時間が増えた」と回答した人は“むし歯がある”お子さんのうち 60.6%、“むし歯がない”お子さんのうち 52.9%。
「子どもが自宅にひとりでいる時間が多い」と回答した人は、“むし歯がある”お子さんのうち 31.7%、“むし歯がない”お子さんのうち 19.3%という結果でした。

自宅時間の増加をきっかけに、ひとりでいることが増えると“むし歯リスク”の要因となりそうですね。

“むし歯がある子”の食生活とは?

【普段の食生活】の質問では、「おやつは子どもだけで食べることがある」と回答した人は“むし歯がある”お子さんのうち 71.6%でした。

また、「おやつを 1 日に何回も食べる」と回答したのは、“むし歯がある”お子さんのうち 52.3%で、“むし歯がない”お子さんのうち 35.4%という結果との差がでました。

「おやつをだらだら食べる」と回答したのも、“むし歯がある”お子さんのうち 41.7%で、“むし歯がない”お子さんのうち 24.7%という結果とこちらも差がみられます。

お菓子の時間や量の調節を、日常の中で意識することが大切ですね。

“むし歯がある子”保護者の悩み1位は「子どもの歯を守れているか自信がない」

【お子さんのハミガキについて】の質問で“むし歯がある”お子さんの保護者の回答は以下の通り。

1位「子どもの歯を守れているか自信がない(84.4%)」
2位「良好な口腔環境であるかどうか判断できない(むし歯や歯並びなど)(83.9%)」
3 位「甘いものは子どもが好きなので与えてしまう(78.0%)」
4 位「正しいハミガキを教えられる自信がない(76.6%)」
5位「正しいハミガキを教えられる時間がない(61.9%)」
6位「むし歯になりにくいおやつがわからない(61.5%)」

また、「ハミガキしなくて怒ってしまう」と回答した人は、“むし歯がある”お子さんを持つ保護者のうち 56.0%、“むし歯がない”お子さんをもつ保護者のうち 40.8%という結果でした。

<宮崎先生のコメント>
そもそも、歯磨きに対して、子どもはその意義を深くは理解していないものです。そのうえ、保護者においても子どもの口腔内の状況を理解していないのですから、歯磨きをうまくできないのは当たり前なのかもしれません。子どもへのハミガキ指導に関しては、発想の転換が必要です。

子どもの口腔内をよく理解しないまま、歯磨きは大切なのだという意識から、ついつい眉間にしわを寄せて歯ブラシを持ってごしごししがちだと思います。そうではなく、歯磨きはとっても楽しい、あるいは、とても良い習慣なのだと、笑顔で歯磨きをすることが大切です。

イメー ジとしては、「歯磨き体操」、すなわち楽しみながら健康を維持、向上させるようなものでしょうか。そして、歯磨きがを終えた後に「きれい になったね!」とほめてあげることも大切です。「磨かなきゃダメ」という発想から。「歯磨きは楽しいね」への発想転換です。

“むし歯がある”お子さんのうち、6割以上が「ハミガキが苦手」と回答!

お子さんについての【ハミガキの状況】を聞いたところ、「ハミガキが苦手」と回答したのは、“むし歯がある”お子さんのうち 62.8%、 “むし歯がない”お子さんのうち 37.6%でした。

また、【ハミガキが好き】かどうかを聞いたところ、「好き」と回答したのは、“むし歯がある”お子さんのうち29.8%、“むし歯がない”お子さんのうち40.7%でした。

保護者自身については、自身に“むし歯 がある”保護者のうち 66.3%でしたが、自身に“むし歯がない”保護者はそれより多い 72.4%でした。

<宮崎先生のコメント>
歯磨きに関しては、自分自身の子どものころのイメージが重なっているものです。
親である自分があまり磨いていなかったから、子どもには しっかりと磨いてほしいと思うのは、やはり親心でしょう。

そうはいっても、子どもの気持ちにはそれほど大きな変化は認められないもので す。子どもは、楽しくないものを積極的にはやらないものです。

逆に、親である自分が虫歯で悩むことなく成人した場合では、歯磨きの大切さはそれほど重要視するものではないことも理解できます。それでも、将来的にう蝕あるいは歯周病になるリスクを減少させるためにも、歯磨きは大切です。

そのために、歯磨きが楽しいことを子どもと一緒に共有することが大切です。例えば、お風呂に入った時に、体を洗うとともに一緒にハミガキをして、楽しい時間を共有することもおすすめです。

“むし歯なし”のお子さんの保護者は、様々な工夫をしている!

【子どもの歯を守るために、なにかご家庭で工夫していることはありますか?】と質問したところ、“むし歯なし”のお子さんを持つ保 護者からは、「仕上げ磨きは朝晩どちらか必ず親がする」、「定期的に歯科で検査している」と、日々の仕上げ磨きや歯科医での定期健診という回答が見られました。

また、「歯磨きに興味を持たせる。自分から進んで歯磨きをしたら褒める。」、 「時間や磨き方などをみてアドバイスをする」、「鏡を見せて歯の状況を確認させて興味を持たせるようにする。」、「虫歯になると困ることを伝えて、歯磨きは当たり前の習慣になるように毎日同じタイミングでやるようにしてきた。」というお子さんへの声掛けについての工夫も見られました。

<宮崎先生のコメント>
子どもの口腔内の環境整備、健康の維持と向上は、やはり親の責任でもあります。
お口の健康は自分自身で守ること、そしてそれをチ ェックするためにかかりつけの歯科医院を訪れることはとても大切です。

ものを食べるため、話をするため、そして全身を健康にするために も、日常のオーラルケアは欠かせないものです。日常的に、お口の健康に気を遣うことは、セルフケアという観点からは重要になります。さ らに、そのような心構えが、ご自身の子どものオーラルケアの向上につながるはずです。

お口の健康は全身の健康につながることを強く意識し、家族全員でオーラルケアを楽しんでもらえたらいいな、と思っています。

日本大学教授
歯学部保存学教室修復学講座 宮崎 真至 先生

“むし歯ゼロ”を目指して家族で取り組もう!

普段の歯磨きや食生活を無意識的に行っている結果、むし歯になってから後悔する人は多いのかもしれません。
まずは、歯の健康について家族で見直すことが大切です。歯磨きも楽しみながら取り入れることで笑顔も増え、さらに家族の健康に繋がるきっかけとなるでしょう。

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